※この記事は「進撃の巨人」結末についての情報を含みます。
 まだ知りたくない方はこのままページを閉じてください。










マキトです

ついに「進撃の巨人」連載が完結しました( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆



「進撃」には

カミュやフランクルといった

最高峰の哲学が随所に盛り込まれ

人類の叡智が作品に凝縮されています



「火の鳥」「ベルばら」「はだしのゲン」などと同様

歴史が続く限り 読み継がれていくことは

誰もが認めるはずです



一本のメルマガで

「進撃」を語り尽くすことなど とても不可能なので

2点に絞って取り上げます



まず 連載を改めて振り返ると

本作の 真の軸は



「エレンとミカサの純愛ストーリー」



だったことが分かります

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ミカサは エレンに対し

あくまで「家族」というスタンスを崩さず

恋心を明かすことはありません



エレンもまた

「俺はお前がずっと嫌いだった」と言い放ち

ミカサが愛想を尽かすように仕向けます



2人は キスしたこともなければ

お互いの本心を伝え合ったこともありません



エレンの本心は

最終回で初めて明かされます



エレンは 巨人化の能力を手に入れた時点で

余命が決まっています

仮に ミカサと結ばれたとしても

自ら彼女を幸せにする時間は 残されていません



最終的に エレンは

ミカサに 自分の首をとらせることで

「人類の救世主」になってもらう道を選びました



エレンは 一切の見返りを求めることなく

大虐殺者の役割を一身に引き受け

ミカサに 命まで捧げ尽くしたのです



すなわち エレンは

「貴婦人への奉仕」という

騎士道精神の 究極の理想像なのです



これに匹敵する純愛作品といったら

マンガだと

「愛と誠」「BANANA FISH」くらいしか

思いつきません



。。。ただし その裏返しとして

本作には「ジェノサイドの正当化」という

最恐の毒が含まれています



エレンは ミカサたちを守るために

「地ならし」を発動し

人類の大半を殲滅しました

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愛する人や母国のため

他の全人類を犠牲にするという

エレンの美学は

絶対的に間違っており

未来永劫 否定されるべきです



全ての読者は

「どうしたら地ならしを避けられたのか」について

ひとりひとり 思索せざるを得ません



また 事実として

エレンの地ならしを決断したのは

原作者の諌山創であり

その展開について 永遠にバッシングされることも

覚悟の上であるはずです



祖国パラディが

唯一の超大国になったとしても

それで 世界が平和になるわけではありません

パラディ自体が分裂して争うこともありえます



ジェノサイドは 決して

ミカサの幸せを保証しないのです



原作者と主人公のセルフイメージは

限りなく一体化しています



諌山にとっては

分身のエレンだけが 大殺戮者として罵られるくらいなら

自らが叩かれたほうが

むしろ「救い」になるのでしょう





ストーリー創造の極意
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