8fc8c6b7-s




「ブラック・ジャック(以下BJ)」といったら

言わずと知れた

手塚治虫の代表作です



連載は少年誌でしたが

当時から 女性ファンの多かったことが

大ヒットの要因とされています



もともと 手塚治虫は

少女マンガ家の第1号です

(「リボンの騎士」で少女マンガを確立)

2017-09-17_152739




手塚の実家は 宝塚にありました

少年時代から 歌劇をよく鑑賞していたので

自然に 女子的なセンスが

身についていたのでしょう

(ちなみに、手塚は紳士×草食×いい人の「執事タイプ」に当たります)



「BJ」のヒロイン兼マスコットは

もちろん ピノコです

手塚自身の娘がモデルといわれています



作中に 女性レギュラーは

ピノコしかいませんから

女性読者は 自然に

ピノコがアバター(情報空間上の肉体)となります



ピノコの見た目や知能は 幼稚園児くらいですが

実年齢は 18歳を超えています



つまり 少女から大人まで

幅広い層の女性読者が

感情移入できる 希有なアバターなのです



こうしたアバターが存在せず

男性キャラしか出てこないと

どんなに話が面白くても

女性読者には 読み続けることが

難しくなります(=_=;)



あなたは 神の視点ではなく

あくまで ピノコの視点を通じて

BJワールドに参加しているのです



さらに巧みなのは

ピノコは BJの

「養女」と「妻」

両方の役割を果たしていることです



最新の恋愛心理学から見ても

女子にとって 最も理想的な夫は

「血のつながらないパパ」

でしょう



異性の好みは

基本的には ママのコピペなので

だいたいの女子は パパが

理想の異性になります

20代独身OL




もちろん

実のパパと結婚することはできないので

血のつながりが無い パパそっくりの異性こそが

理想の夫となるわけです



医学部卒業後 少なくとも数年は

ヤミ医師として活動しているので

BJの年齢は おおむね30代と思われます

若すぎず おじさん過ぎず

「理想のパパ」のイメージを備えています

(白髪で若く見えすぎないようにデザインされている)



ただし 少年読者のアバターとしては

明らかに年齢が高すぎます

ここからも 「BJ」が

最初から 女性読者をターゲットとして

企画制作されたことが伺えます



おまけに BJは

「高学歴エリート」にして

「不良」という

定番のモテスペックを

両立した男子でもあるのです

(黒マントや顔の傷はアウトローのシンボル)

もはや 反則ですねw



「BJ」の最終回では

BJが ピノコを

「最高の妻」と呼び

ピノコ目線で

ハッピーエンドを迎えています



その上で

2人の愛は

最後まで プラトニックであり

肉体を超越したものです



つまり「BJ」は

純粋な少女マンガ・恋愛マンガとしても

史上 最も完成度が高い作品なのです



「パパのおよめさんになりたい」

この 少女の無邪気な夢に

真正面から向き合い

完璧に描き切った

ほとんど唯一の名作と言っていいでしょう




手塚治虫は

マキトが生まれる はるか以前から

アバター理論はもちろんのこと

恋愛成功変身術も セルフイメージ恋愛学も

「全て知っていた」のです!(@o@)

そうでなければ ピノコとBJの関係は

絶対に描けません



全ての少女マンガ家・編集者は

改めて「BJ」を

読み直すべきです

ここに あなた方がお手本とすべき

全てが描かれています



リボンの騎士が

少女マンガの「原点」なら

BJこそ

少女マンガの「頂点」です

少女マンガは

手塚に始まり 手塚に終わるのです



もともと 少女マンガは

「白馬の王子様」と結ばれることが

原点でした

おとぎ話を描くことが

少女マンガの使命です



。。。しかし よく考えてみると

「パパのおよめさんになる」ほうが

不可能性は高いわけです

究極のおとぎ話であり 少女の夢です

だからこそ マンガとして

「描かなければならない」のです



もちろん

父娘相姦そのものを描いたら

おぞましい三流レディコミになってしまいますw



少女マンガとして昇華するには

「血のつながらない義理の父娘」を

モチーフとするのがいいでしょう



天涯孤独の少女が 独身男性の養子になるとか

ママが急逝して 再婚相手の義父と2人暮らしになるとか

パターンはいくらでもあります

(プラトニックであることは大前提)



なお 日本の民法では

いったん義理の親子になった場合

養子縁組を解消しても

入籍は認められません

そのあたりの「障害」も

ひとつのテーマとして描くことができます



「パパのおよめさんになりたい」

この 素朴な夢こそ

現代社会最大のタブーであり

同時に 少女マンガにおける

最強の潜在ニーズなのですヾ(*^▽゜)









☆最新レポート「ストーリー創造の極意」
https://www.dlmarket.jp/products/detail/458936