鳥山明といったら

「ドラゴンボール」の原作者であり

世界で最も有名なマンガ家の1人です



「ドラゴンボール」の前には

ギャグマンガの「ドクタースランプ」を連載していました

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「ドクタースランプ」は

怪力少女サイボーグのアラレちゃんが

主役だと思われていますが

本当の主役は 発明者のセンベエ博士です

Senbei





。。。しかし 無精ひげの小太り中年が主役では

人気が出るはずもなくw

編集部が アラレを主役にするように

鳥山に要請したのは

ムリの無い話です



実際に アラレをメインに据えたことで

「ドクタースランプ」は

大ブームを巻き起こします

もちろんアニメ化も果たしました



アラレは 稀に見る

オールマイティなアバターでした



少女タイプのサイボーグなので

女子からの共感も集まりますし

地球を真っ二つに割るパワーは

少年たちの憧れでもあります

男女問わず感情移入できるキャラだったのです

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アラレのような ツヨカワヒロインの系譜は

後に セーラームーンなどにも

受け継がれていきます



。。。しかし 当の鳥山は

アラレを描くのが ストレスになっていきました



作家のセルフイメージは

自分自身が描く主人公と

同一化していきます

主人公が作家本人のアバターとなるからです



つまり アラレを描き続けることで

鳥山のセルフイメージは

どんどん女子化していき

性同一性崩壊の危機に瀕していたと考えられます



こうして 鳥山は

自ら 連載の終了を申し出ます

困った編集部は

すぐに新連載をスタートすることを条件に

「ドクタースランプ」終了を認めたのです



こうしてスタートしたのが

「ドラゴンボール」です

主役は 少年の孫悟空なので

性同一性の問題は解消され

ギガブレイクに至ったわけです

ただし 女性ファンは失いました



この一件が教えてくれるのは

鳥山明ほどの大天才であっても

セルフイメージに反して

異性を主役にしたマンガを描き続けるのは

大きなストレスを伴うという事実です



「リボンの騎士」のサファイアが

両性具有的であるのも

原作者の手塚治虫が男だからです

サファイアが完全な女子だったら

手塚本人のアバターにならないのです



ナウシカも

やはり 男性的な行動力や意志力が目立つヒロインです

原作者の宮崎駿にとっては

あれが アバターにできる性格の限界なんです



藤子・F・不二雄の

「エスパー魔美」も

人気が高かったにもかかわらず

短期間で終了しています



「主人公を、自分と同じ性別に設定する」



これは 当たり前のようでいて

実は 創作における

最も重要な基本のひとつです



もちろん 年齢も

自分自身に近いほうがいいでしょう

年齢が離れるほど

アバターにするのが大変になります



「天才バカボン」は

主役がバカボンからパパに変わってしまいましたが

原作者の赤塚不二夫にとっては

パパの方が 自分のセルフイメージに近く

アバターとしてしっくりきたのです



「君の名は。」では

アラフォー世代の新海誠監督が

高校生のタキとミツハを主役にしていますが

これは 極めて高度な技術なんです

no title




どうしても異性を主役にしたい時には

必ず 作家本人のアバターとなる

同性のメインキャラを描くことです

「犬夜叉」であれば かごめです



かごめの戦闘力は それほど高くないので

ストーリーに ぜひ必要な存在ではありません

あれは 原作者の高橋留美子自身が

空想の世界に入り込むためのアバターなのです



また かごめの存在が

結果として

女性読者の獲得にもつながっています



マンガを読むときには

ぜひ 作家本人の

アバターを推測してみてください

きっと 思わぬ発見があるはずです! ヾ(*^▽゜)



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