サル類では、かなり厳密に近親交配が避けられている。
これには、二つの機構がある。

ニホンザルを例にとろう。

第一の機構は移籍である。
ニホンザルは数十頭の群れをつくって生活する。
オスは原則として生まれ育った群れを出て他の群れに移籍する。
一方メスは生まれた群れにとどまり生涯母親とのきずなが切れることはない。
したがって、母−息子の交配はあり得ない。
ただし、父−娘の交配は、父親がだれかわからないので、起こっている可能性は捨てられない。

第二の機構は、心理的な障壁である。
これは、親和的な関係になった異性間では交尾が少ない。
オスとメスは交尾を続けると親和的な関係になり、交尾を避けるようになるのだ。
親和的な関係はメスの娘にも受け継がれるから、父と娘の交尾も回避される。

同系交配の回避は、これまでニホンザルのほか、オリーブヒヒ、アカゲザル、チンパンジーで研究されている。

ニホンザルやピグミーチンパンジー(ボノボ)では、オスが母親と交尾するが、いずれもまだ大人にならないオスと母親との射精を伴わない擬似交尾。赤ちゃんができる交尾ではない。




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